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仏教では「忍辱の業」、心理学では「ゲシュタルト療法」…今できることに集中する

更新日:2020年8月3日

こんにちは。カウンセリングルームcoco-caraです。


仏像

【仏教:忍辱の業】

母から聞いた初めての言葉です。

忍辱の行(にんにくのぎょうと読みます)」

真面目な話をしていて、「にんにくの・・・」と言われて、初めての言葉だし、 「にんにく」って・・・と、笑いそうになりましたが、グッとこらえました(真面目な顔をして聞きました)。

母の話はさておき、「忍辱の行」とは、仏教の修行の一つで 「何を言われたり(侮辱)、されたとしても耐え、相手を恨むことなく過ごすこと」だそうです。

この「恨むことなく過ごす」とは、「我慢して耐え忍ぶ」ことではなく、 「侮辱には耐えながらも、自分のできることをまっとうする」ということです。


例えば職場でも、嫌な上司からの偉そうな態度など我慢できないことも多い中、 その侮辱に集中するより、自分のできる仕事内容に集中する。とか。

今話題の「半沢直樹」の主人公たちは、数々の嫌みや嫌がらせの中、 銀行マンとしての仕事をまっとうしたい!と奮闘しています。

客には感謝されていますし、客自身、成長しているのではないでしょうか。

(2020年現在、第二弾、絶賛放映中!)

そして「忍辱」にはその先があり、その侮辱してきた相手さえも、許し受け入れるというのです。

自分と相手との意見の違いを知ることにより、自分のことを分からせてくれた相手に感謝する。

その心が、相手にも通じて、相手の心に安らぎと気づきを促すのだそうです。

当たり障りなくスルーするというのとは違います。

ん~~~、難しいことですね。 それがなかなかできないから、人間なのでしょうけども。



【心理学:ゲシュタルト療法】

このような考え方は、心理カウンセリングでも出てきます。


自分と違う意見の人を、駄目だと思うから腹がたつ。

「でも、自分の意見だけが正しいのだろうか?相手の意見は間違っているのだろうか?

それを振り返るきっかけを作ってくれて、ありがとう」

……という捉え方ができるようになるといいですね。


そして、ゲシュタルト療法の考え方の一つ、「今ここに生きる」が似ているな、と思いました。


例えば、病気になって、したい仕事ができない、遊びにも行けない、食事も制限・・・ 辛いことがついてきますが、これが「忍辱の業」「今ここに生きる」だと思うといいかもしれません。

できないことに腹を立てるのでなくジッと耐え、その中でもやるべきことはあるはずで、 それにまっとうするのです。

「しっかり療養する」というのも、まっとうの一つです。


そして、病気になるまで休まなかった自分に対して、気付かせてくれてありがとう、 家族と過ごす時間が増えてありがとう、と。

自分のコントロールを見直すきっかけになるはずです。


【まとめ】

急には難しく、色々試行錯誤しながら、こういうことを体得していくもので、 人間にはその力が備わっているのだそうです。

それを信じて、頑張りましょう!

本当は、さらにもっと奥深い言葉だと思います。 心に残りました。

難しい言葉を知ってるな~と、母にびっくり。

大学の時に仏教学を習っていたはずで、多分有名な言葉だろうに忘れてしまっていて反省。。。





【関連記事】

ゲシュタルト療法の、「今ここに生きる」を詳しく解説。

ぐるぐる悩みを引きずってしまう方への切り替えの仕方です。



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