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【ドラマで心理学】恋人とのすれ違い

こんにちは。カウンセリングルームcoco-caraです。


春ドラマが始まりましたね。

今回、私は特に「アストリッドとラファエル」のシーズン5が楽しみでした。

フランスの警察が舞台で、アストリッドとラファエルという女性二人がバディを組み、事件を解決していくミステリーです。(NHK日曜PM11:00)


シーズン4の最後で、アストリッド(主人公)の最愛の恋人(テツオ)が、ビザ切れのため日本に帰国しなければいけないかも?というところで終わり、シーズン5の始めは、その伏線回収から始まりました(主なストーリーはミステリーですが、恋模様の方が気になる)。


やはり、テツオは日本に帰国をしなければいけなくなり、アストリッドと離れ離れになる状況になりました。

その時に、テツオは「(僕は日本に)行かない方が良い?」と聞きますが、アストリッドは「私が決める事ではありません」「さようなら」とバッサリ。

アストリッドは自閉症で、自分の感情を表現することが苦手であったり、「聞かれたことに、そのまま答えなければいけない」という思考の癖があります。


もちろん、帰国するしないはアストリッドが決められることではないし、今回は帰国せざるを得ない状況なので、その答えはごもっとも・・・なのですが、テツオはとても深く傷つき、「別れよう」という判断になるのです。


視聴者として見ていても、アストリッドの反応があまりにドライで、「えっ、それでいいの?」と思いました。

アストリッドの同僚であり、テツオの友人のペラン警部が、「アストリッドは自己表現が出来にくいから」とナイスフォローをしてくれていましたが、見ていてヒヤヒヤ。テツオも終始浮かない表情。


テツオは、アストリッドの思考の癖も分かっているはずで、これまでは、アストリッドのペースを尊重し、客観的に暖かく見守ってくれる素敵な彼氏でした。

でも、帰国のため離れてしまうというショックからか、今回は冷静な判断ができなかったんでしょうね。別れよう、と言ってしまいます。

「えー、テツオもテツオで、そんな風にとっちゃうの?」となってしまうところですが、これまたペラン警部が「テツオも自信がなくなるよ・・・」と代弁してくれていました。なるほど…。


でも、お互い好きなのに、完全なすれ違い状態になってしまいました。


アストリッドのバディでもあり、友人のラファエルが、アストリッドに「ちゃんとテツオに自分の気持ち(愛しているということ)を言ったの?」と尋ねると、


「いえ、聞かれなかったので」


「聞かれなくても、気持ちを自分から伝えないといけない時もある」


と、ラファエルに言われ、急遽自分の気持ちをテツオに言う事で誤解が溶け、元のさやに納まりました(帰国はしちゃうのですが)。

その時のシーンは、とても感動的で涙が出そうでした。


アストリッドは純粋に、自分が愛しているということをテツオに言う場面ではなく、物理的に離れる事実そのままを受け止め、自分はそれに対応べきだ、という思考でした。

多分、自分の気持ち(愛している)を言う事で、帰らないといけない事実の何が変わるのだろう、という感覚なのだろうと思います。

でも、ラファエルに言われて、その通りの事をした結果、自分が望むこと(テツオと心の面で別れないという安心感)を得られました。

しなかったら、物理的にも心の面でも永遠にお別れ、という結果でした。

自分の気持ちを言う事で、結果が変わったのです。その結果は、その後の二人の心の支えになっています。


でも、このようなすれ違いは、皆さん経験ありませんか?


自己表現が難しいな、苦手だなと思う人、多いと思います。

「嫌」「腹が立つ」とかのネガティブな事を言うのが苦手、という人もいるでしょうし、「好き」「ありがとう」とか、相手が嬉しくなることでも、いざ言うとなるとできない人もいるでしょう。

本当の自分の気持ちを言えていたら二人の方向性は変わっていたかもしれないのに、分かっているのに言い出しにくかった、もしくは自分でも本当の気持ちが分かっていないと感じる人もいます。

肝心なことが伝えきれず、誤解が生まれ、関係がこじれてしまうきっかけになります。


「聞かれなかったから、言わなかった」というのもよく聞きますし、私もそうなることもあると思います。

勝手に自分で「言わなくても分かるだろう」とか、「自分の思いなんて相手は求めていないかもしれない」、「こんな話をするということは、(自分は別れたくないけど)別れたがっているのね」「本心を言って、勘違いだったらどうしよう」などと判断してしまっています。


でも、今回のアストリッドを弁護するなら、テツオの「僕は行かない方が良い?」という質問は、「僕の事、愛している?」という意味の質問でありますが、言葉の奥を読むことがアストリッドは出来にくいので、テツオもちょっと直接的に聞いてあげて欲しかった。

けっこう、こういう聞き方をする男性、多いような気がします。


聞かれなかったら答えないけど、アストリッドの良いところは、自分の気持ちを自分でちゃんと理解していることでした。

そして、ラファエルに言われて、素直にそれを相手に伝えることが出来たこと。

伝え方は独特でしたけど(機会がありましたら見てみてください)、テツオに愛していることをきちんと伝えることができ、幸せが戻ってきました。


友達思いのラファエルとペラン警部(二人は恋人でもある)の活躍もあり、めでたしめでたし。

シーズン5は、アストリッドの過去の人生の解明もテーマにありそうです。


以前のブログ【ドラマで心理学】「友情」

(アストリッドとラファエルの友情について書きました。)



ハート




 

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