病気になりたい・治りたくない
- coco-cara
- 4月2日
- 読了時間: 4分
こんにちは。カウンセリンルームcoco-caraです。
4月に入りました。今年の冬はとても寒さかったですね。
今も暖かくはなっていますが、桜の時期だというのに寒い日があったり、天気もまだまだ不安定です。
私自身、この冬の寒さから風邪を引いたり、鼻炎になったり、少し不調が続きました。
さらに歯がかけて歯医者に行くことになったり、病院通いも続きました。
幸い、すぐに行ったどこの病院もよく見てくださり、まわりの協力もあり、仕事への影響が最小限の範囲ですみましたが、「健康が一番!」というのを本当に痛感しました。
通常、体調不良になったら「早く治りたい!」「もう病気は嫌だ!」と感じ、早く健康になりたくなるものです。
しかし、不思議なことに、心の問題が影響して、病気が長期化することがあります。
病気になっている本人も、口と頭では「健康になりたい」と言っています。
でも、無意識のところで「治りたくない」と感じていて、この無意識の方が勝ってしまうので、病気が治りません。
ひとつの症状が治っても、次の症状を発症させてしまうというくらい、病気のままでいるのです。
知り合いの看護師さんから聞いた入院患者さんの話です。
お医者さんから「病気が治りました。明日退院できますよ」と言われたとたん、その日の晩に骨折してしまうのだそうです。そして、退院が延期になる。
骨折は痛いですよね。笑い話のような話ですが、その痛みと引き換えにしても、病気であっておきたい、その心理とは。。。
これはよく知られている事ですが、「病気利得」というものです。
その人にとって、健康であることよりも病気になっている事の方がメリットがあるのです。
よくあるのが、
・元気な時は自分で何もかもしないといけないけれど、病気になったら誰かが身の回りのことをしてくれる
・普段は厳しいお母さんが、病気になったら優しく接してくれる
・病気で寝ていたら勉強(仕事)をしなくても良い
など。
身体的な病気だけでなく、精神的なところにも通じることがあります。
・悩んでいたら、周りがかまってくれる。
・悩んでいたら、「怒られる」などの風当たりが弱まる。
・悩みを解決すると、行動を起こしていかなければいけない(それは怖い)。
など。
心身ともに健康になるということは、ある意味、一人で考え、一人で行動していくことになります。
しかし、「怖さ」や「寂しさ」が強い状態の人は、自分の不健康と引き換えに、その怖さや寂しさを回避してしまう、という感じです。
私は「回避」と書きましたが、心身の不健康と引き換えに怖さや寂しさを埋めようとしても、一時的なものにとどまり、本当の意味で満たされることがないからです。
彼らが感じている怖さや寂しさは、健康的な身体や思考を取り戻し、その世界を生きることで本当に満たされていくものです。
でも、怖さがありますので、病気利得を味わっていたい…という悪循環になります。
こう聞くと一瞬、怠けとか楽したいだけ、という風にも見えるかもしれませんが、そういった状態にならざるを得なかった背景があるのだと考えます。
その人が持っている恐さや寂しさを、自分で理解していただき、それから心身の健康を取り戻していければいいのだと思います。
少しでも、そういう方向に目を向けられるだけでも一歩です。

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