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執筆者の写真coco-cara

ワークショップレポート①【アニマ・アニムス】

更新日:2022年5月2日

こんにちは。カウンセリングルームcoco-caraです。


氷山

今年は、秋を感じられないまま、冬に入りました。

急に寒くなりましたね。



【意識出来ている私、無意識の私】

先月の曼荼羅アート・ワークショップでは、自分の中の「ペルソナ」「シャドー」「トゥルー」を再確認をしました。(どれも、精神科医ユングが説明した概念です。ユングも、自己探求時、曼荼羅アートを描いたらしいです。)


・・・と言っても、やればやるほど奥が深く、自分がどこまで自分のことを分かっていないか、ということの再確認のようでもありました。

自分が自分のことを分かっているのは、「氷山の一角」と例えられるように、海面下に沈んでいる自分の無意識の世界は巨大です。


無意識=自分の事でありながら、自分では分かっていない所。自分ではコントロールが出来ません。

無意識の自分が、ずっと眠っていたら問題はないのですが、意識できている所とバランスをとろうとして、(意思と関係なく)勝手に表に出てくる時があります。

なので、普段の自分と全く逆のような性格を見せてしまったり、自分が思っている自分と、他の人が見ている自分とのギャップが起こる、ということがあります。



【役割を演じている私・反対の私】

「ペルソナ(仮面)」は、社会的な役割を演じ、周りに見せている性格です。

人は一つの役割で生活することは出来ず、場所や人に合わせて、複数の仮面をかぶっている、と言われます。


そして、「シャドー(影)」は、ペルソナの反対側にある、本音の自分です。

社会的な役割から見ると対照的な、自分の中で受け入れられないと思っている性格とも言えます。

このシャドーは、無意識の世界に存在しています。


人によって、場所によって変えている自分のペルソナの事を、みなさんは明確に自覚されているでしょうか?

ほとんどの人が、不明確なまま日常を過ごしていると思います。


普段はあやふやになっている、自分のペルソナを自覚することにより、その反対に位置しているシャドーが浮き上がってきます。

でも、シャドーも本来の自分の一部ですから、それを受け入れ、新しい「トゥルー」を作りましょう、というのが、ワークショップの目的でした。


無意識にいるシャドーを自覚できると、意識出来ている世界に入ることになります。

意識出来ている性格は、自分でコントロール(管理)できるので、トラブルが減っていきますね。自己改善にもつながります。

無意識にいる性格を意識化させる意義は、ここにあります。



【アニマ・アニムス】

今年のワークショップでは、それ以外に「アニムス」の存在について感じたところもあり、こちらについても簡単に紹介したいと思います。

「アニムス」、そして対になっている「アニマ」というのもあり、これもユングが説明した存在で、心理学用語です。


ユングは「今の自分の性の仮面を被っている」と言っています。

私が女性として生きているということも、ペルソナ(仮面・役割)なんですね。


そして、

「アニマ」は、男性の中にある女性性。

「アニムス」は女性の中にある男性性です。

男性でも女性でも、みんな異性的な心を持っている、ということです。

この概念は、ユングは人は全て普遍的に持っているものだ、と説明しました。


人生の中で、自分の中にある異性的な心を認め、受け入れることによって成長していく、という理論です。

男性は、男らしさや理論や思考ばかりを主張するのではなく、自分の中にある女性らしさ(人によれば女々しいという感覚になるかも)もあるよね、と受け入れる。

女性は、しなやかさ、控えめ、感情的というだけでなく、自己主張を強くする、思いを通す、決断する、などの男性らしさ(現代では当たり前、という感覚ですが)を持っているんだ、と自覚していくという感じ。


このバランスを受け入れられずに生活をしていくと、人間関係でも躓き、自分らしさがないまま不本意な人生になってしまいます。


時に、アニマ・アニムスの受け入れを通り越し、引っ張られ、飲み込まれる状態(異性の心の暴走)になる恐れもあります。これも不都合が生まれてきます。



【ワークショップにて】

私事ですが、ワークショップ中、自分の女らしさへの嫌悪感が湧いてきて、とても苦痛を感じました。

(だからと言って、男性になりたい、というわけではありません。)

私は女性ですので、本来は、「しなやかさ」「優しさ」「依存的」「優柔不断」「感情的」などの女性らしい性質を幼いころから身につけ、女の子っぽくなります。


でも、同時に「女の子っぽいね」と言われることへの苦手意識や、女性として意識した身なりをすることへの抵抗、またそれを褒められることへの嫌悪感や羞恥心が湧いてきて、その原因の一つとして、自分の女性性を否定しているんだな、と自覚しました。


先ほどの、アニムスは、自分の女性性をしっかり受け止め、発揮できている時に、バランスを取るように顔を出してきます。

本来の性を否定していたり、抑圧していると、アニムスも抑えられてしまいます。


心理は、色んな要素が絡まり合っていますし、ユングの理論は大変奥が深いので、腑に落とすまで分析するには、もっともっと時間がかかると思うのですが、これは私の心が反応してくれたところ。

しっかり向き合うしかありません。


心の世界は、「どちらかにしないといけない」や「どちらが正しい」ではなく、バランス・統合です。

ちょっとは「女らしい私でいて良いんだ」と思えるところから始めていこうと思います。

そして、これからも自分との対話を進めていこうと思います。






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