こんにちは。カウンセリングルームcoco-caraです。
【HSP】
昨年、タレントさんの発信で「HSP」という言葉が、認知されるようになってきました。
(Highly Sensitive Person(Child))
HSPの方々は、周りの環境や人との関係において超敏感に感じる特性から、強い刺激を常に受けていて、体や心に負担がかかってしまいます。
他の人だったら自然とスルーしている事でも、無意識に敏感に反応してしまいます。
感情を伴う人間関係以外にも、強すぎる光、音なども敏感に感じるため、普通に生活しているだけで、すぐ自分の許容オーバーになってしまい、疲れやすくなります。
まわりの人は、この過敏になってしんどくなる、ということが理解できにくいため、HSPの人の疲れ具合が分からず、「すぐ疲れたと言って、怠けてるな」と勘違いし、二重にHSPの人は傷ついてしまうこともあります。
HSPは20年以上前からあるのですが、世の中に知る人が多くなり、HSPの人への配慮も浸透していければいいな、と思います。
また、自分がHSPと気付いていない可能性もあり、「疲れやすい私って駄目だな」とダメ出ししてしまう人も多かったはず。自身でもちゃんと理解して対応をしていければ、いらない誤解から解放されます。「私はこういう特性があるので、こまめに休憩を取らせてもらいます」と伝えるようにすると相手も分かってくれやすくなりますね。
【HSPと神経症】
HSPの特徴や反応の仕方を勉強してみると、「私も少しこの傾向があるわ」と思いました。
でも私の場合、神経症の部分が出ている可能性もあります。
HSPと神経症、この二つは別物です。
HSPの人は、「生まれ持った過敏な性質」。
だから、日常生活中、ずっと過敏なんですね。
一方、神経症の過敏さは、時と場合と物事によります。いつでも何にでもではありません。
症状が弱い時もあれば強く出る時もあるので、波があると言っていいでしょう。
(だから神経症は、わがままに見える)
また、HSPでも、グラデーションがあるので、過敏さが軽い人も、重い人もいるでしょう。
その辺の見極めが難しいところではあります。
本来、人は無意識に情報の要るところと要らない所を上手く取捨選択し、良い具合に鈍感になっているのです。
私の場合、たまになるのですが、音や光が自分の中に入りすぎて、頭がいっぱいになる、という時があります。
聞き流してもよい音も拾ってしまい、しっかり聞いてしまう、という感じ。
そして、情報収集においてもなりやすく、1から10まで全部覚えなきゃいけない、というくらいにまでなり、頭が混乱しパンク状態になってしまうんですね。
その時は頭がガンガンし、落ち着くまで寝転んだりしますが、興奮状態になっているので寝られなくて苦しい、という感じになります。
私は、たまにですが、HSPの人は毎日がこんな感じになるのではという不安と闘ってるとしたら、本当に辛いですね。
そして、自分の感情にも過敏なんだろうな、と思います。
何か物事があった時、自分の感情が一緒に出てきてしまい、振り回されて疲れるんです。
【落ち着ける方法二つ】
HSPの人に、「鈍感になりなさい」とか「あまり考えすぎないで」と言っても難しいのです。特性なので、なってしまうのは仕方のない個性なのですよね。
私は二つ、楽になる(落ち着いた状況に戻れる)方法を見つけました。
対症療法になりますが、もし合えばお試しください。
一つは、「目を閉じる」。
目を閉じ、自分に入ってくる情報を遮断します。
電車の窓から見える風景も疲れてしまうので、目を閉じると楽になれます。
音が入ってくるときは、自分が意識しないような音楽を用意しておくとよいでしょう。
私は音楽も流れていると聴いてしまって刺激になるので、夜の無音を待ちます。
意外と良かったのが、「粛々淡々としゃべる抑揚のないアナウンサーの声」で落ち着いたりします。(内容は聴いたり聞かなかったり)
二つ目は、「現実を実況中継する」。
これは主観的な判断を排除し、客観的になる方法の一つ。
(客観的視点を持ち、共感するためのカウンセラーの訓練の一つとして活用されたりします)
私はドライブが好きで、下道をまる一日でも運転していられるのですが(変わってると思います)、疲れるどころか、日ごろ疲れていた頭がスッキリしてくるのです。
それまで迷っていた物事も、ドライブが終わるころには何か結論を出しているという不思議。
以前からなんでだろう?と思っていました。
アクセル踏んでブレーキ踏んでハンドル回す。
色んな状況を読み、信号で止まり、道路標識を見て、行く方向を決める。
それを、ひたすら繰り返しているだけなんですが、逆に言えば、それに集中しているため、余計な事を考えていないのです。
この単純なルーティーンが良いのかも?と思い、頭がいっぱいになった帰り路は、ひたすら目に見えていることを心の中で実況中継します。
「今、信号が青に変わった」
「信号が赤に変わった」
「コンビニの看板がある」
など、現実にある事だけをそのまま言葉にするのです。
しかし、気が緩むと
「追い越し禁止の標識がある。…この標識の絵って、クニャッとして面白いな」
などと、自分の感情が入ってしまうので、その時は自分で「現実だけ!」と注意をします。
このように何でもないことに、いちいち気持ちを揺さぶられていることが、心を疲れさせているのかもしれないのです。
感情豊かなのは良いのですが、疲れている時は感情をオフにして冷静さを取り戻すことが先。
帰り道20分ほどしていると、頭が冷静になってきて、気持ちもスッキリするので、疲れていない時でもやっています。
私が実体験でやってみて、良いなと思ったことです。
皆さん全員に当てはまるわけではないですが、良ければ一度やってみてください。
(私自身は神経症なのかもしれません)
HSPの人というのはつらい反面、「他の人への共感性に富み、相手を気遣える心優しい人」なのです。
そこを個性として活かしていくように持っていきましょう!
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