こんにちは。カウンセラールームcoco-caraです。
カウンセラーは、人の気持ちや心理の勉強として、ドラマを見たり小説を読んで、気持ちを把握する練習もします。
「ミステリーを読んで、トリックを解くことが、心理を読むことに役立つのだよ」ということも師匠から言われています。
面白いですね。
確かに、作っているのは人ですから、作者と読者の心理戦なんですね。
創作のものや、フィクション、時代物でも同じです。
やはり人の心理は、日常生活にいっぱい転がっているものだな、と思います。
【サスペンス:不倫の末の犯行】
今日見たドラマは、サスペンスでした。
結果から言うと、犯人は「裏切られた愛人が、不倫相手を殺す」というものでした。
7年間愛人として付き合っていた女性が、相手(既婚男性)が離婚したにも関わらず「結婚の約束はしていない」と言われて逆上した、という顛末でした。
ちなみに、今回殺された男性は、女性の事を軽く考えて、都合よく付き合っていたという設定です。
一般的には、「そんなことで相手を殺すか」とか「7年も期待して愛人でいられるものか」など、犯人の女性に同情的な感想は出にくいかもしれません。
しかし、カウンセラーとしては、どんな人の心理も感じる必要があります。
犯罪行為は悪いのですが、犯人がそこに至った経緯、背景などがあるはずで、その感情は私たちの周りに小さなサイズで転がっている人間心理です。
もしかすると、「殺したくなるくらいの憎い気持ち」というのは、誰にでもあるものかもしれません。
人は正常の世界と本能(狂気)の世界を持ち合わせていて、理性でコントロールしているんです。
【「殺したくなるくらいの憎い気持ち」はどんなんだろう】
好きなあまり、男の口車を本気にして期待していた。
7年間の間に、「もう、やめようかな」と思った時期もあるでしょう。
それでも、やっぱり男のことを信じて待っていた。
「結婚してくれると言ってくれた」
「いつかは、私のところに来てくれるはず」
「私の方が、妻より上」という、優越感もあったかもしれません。
その男が簡単に都合の良いことを言った。
妻も自分も同じレベル。
切り捨てられた感覚。
きっと、女性のほうも割り切って付き合っていたら逆上はしなかったでしょう。
殺してしまったその瞬間に沸き上がった感情で殺してしまったのではなく、7年間ずっと「やめようか、どうしようか」「このまま信じて待っていていいの」など、不安で悲しく寂しい思いを持ち続けていたからこそ、許せなかったのではないでしょうか。
「怒り」が噴き出す瞬間というのは、その出した時に発生するものではないといいます。
ずっと小さな怒りや寂しさが積み重なって、一つのきっかけで噴き出すものなんですね。
きっとこの女性は、同じような裏切りをずっと心の奥底で感じ続けていて、怒りを貯めていっていた。
そして、「結婚しない」という一言で爆発してしまった。
犯人の女性は、「今までを返せ!」と最後に叫んでいました。
本当に言いたかったことであると思います。
今までに、何度も言いたかったことではないかな、と。
(この気持ちをもっと早く、自分に正直に感じていたら、人生の展開が変わっていたのになあ、と俗的な思いになってしまいました)
本当に、恋愛感情は難しいのです。
別れたい、別れたくない。
憎いのに愛している。
ダメと分かっているのに惹かれてしまう。
などなど。
【不倫関係】
今は割り切り方の不倫関係もあるようですけども・・・。
よく聞くのが、既婚者(男性)を好きになってしまう年下女性の不倫の恋愛です。
職場での上司部下、などの関係ですね。
本来は、年相応で未婚同士の恋愛に幸せを感じるはずなのですが、年上の既婚者に魅かれるというのは、女性の方の成育歴に欠損があるため、ダメな関係を良しとしてしまうという背景があります。
・年上で、頼りになる男性がいい。(同年代だと物足りない)
・年上で、奥さんに愛してもらっていない(奥さんを愛していない)男性に魅かれる。
・優しくて、嬉しくなる事を言ってくれる。
などなど。
ポイントは、既婚者であること(無意識で選別している)。
極端に言うと、このタイプの女性は既婚者じゃなければいけないんです。
同じことをしてくれても、未婚者だとしっくり来ないんです。
おかしな話かもしれませんが、このポジション、ピンとくる方はいらっしゃるでしょうか。
父娘の再現をしているのですね。
父親にしっかり守って欲しかった。
(お母さんに愛されてなくて)かわいそうなお父さんを助けたい。
もっと、子ども目線で可愛がって欲しかった。
などのような、それぞれの隠された思いが、不倫の恋に走らせることになります。
…もちろん仮想ですし、正解はありませんが、こういうような背景まで読みながら、ドラマや小説を読んでます。
なかなか素直に楽しめない、カウンセラーの読書の話でした。
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