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2021年6月9日5 分

「拒絶」のさまざまな意味

最終更新: 2022年5月2日

こんにちは。カウンセリングルームcoco-caraです。

最近カウンセリングルームに来られる方で、心理学について色々調べてから来られる人が増えてきました。

今ではネットや動画サイトなどで、たくさんの良い心理学情報が得られ、「私もこうかもしれない」と勉強されているのですね。

なので、「~~という情報を聞いたけれど、私はどうなんでしょう」と、質問を積極的にして、自分に当てはめて理解を得ようとされることも多くなってきました。

心理学は、一つの言葉でも、いろんな角度から捉えることができるものなので、自分一人で当てはめるのは、大変難しいと思います。

ですので、第三者(カウンセラー)と、そのことについて話し合いをし、腑に落とす作業は大切だな、と思います。

【拒絶という言葉】

皆さんが調べてこられる一つの、「拒絶」という言葉に、さまざまな意味があることを知る必要があるな、と思いました。

私も昔は知らなかったことでしたが、「こんなことも”拒絶”に入るの⁉」ということがあります。

心理カウンセリングでは、「親の”拒絶”が子供に大きく影響を与える」などのフレーズはよく出てきますし、みなさんも理解されるところではないでしょうか。

毒親とされるような酷い親でなくても、多かれ少なかれ、みなさんにも拒絶された経験はありますよね。

例えば、幼少時代、お母さんに抱っこを求めた時に、してもらえなかった(拒絶された)。

お父さんに買って欲しいものを言った時に、「ダメだ!」と買ってもらえなかった(拒絶された)。

これらは、してもらえなかった、と言う意味で拒絶されているので、傷の思い出としては分かりやすいです。

こういう、ささいな経験でも、「私がダメな子だから、してもらえなかったんだ」と子どもは思い、ちいさな積み重ねで自己肯定感が低くなってしまう。

【色んな拒絶】

しかし、人生の傷というものは、とても複雑なもののようです。

カウンセリングに来られる人で、「私の親は、情報で見るような、拒絶するような感じではないんですよね。結構、色んな事してもらっていたし。だから今の私のつらさは、親の影響は関係ないのかもしれないです」と仰います。

そうなんですよね。

親御さんも、子どものためを思ってしてくれることの方が多い場合だってあるのです。

でも、話をよくよく聞いてみると、

「文句言いながらでも、やってくれました」とか、「自分はこうしたい、と思っていたけど、親の言うとおりにしたら、上手くいったし」とか、おや・・・と思うエピソードが出てきます。

・文句を言われる

・子ども自身より親の意見を優先させる

・怒られる

…ということも、「拒絶」の分類に入ります。

また、

・他人の悪口を言う

ということも、拒絶になる場合だってあります。

子どもは素直ですから、「あんな悪口を言われるようになってはいけないんだ」と思って、自分が思っていることを捻じ曲げてしまうのも、子どもにとっての「拒絶」の一つではないでしょうか。

その他、人それぞれ形を変えて拒絶された経験が、尾を引き現在の悩みに繋がっている、といわれます。

「拒絶」という一言をとっても、自分が認識している以上に言葉の範囲は広いようです。

カウンセリングで、過去の出来事や親御さんとの関係性を話していただくのも、拒絶の背景をよみ、その時に味わった感情を分かる(心の小さな子供を受け止める)ことが、癒しになるからなんです。

【すべての拒絶はダメなのか】

こういうと、親御さんは困りますよね。

「そんなこと言われると、子どもに何も言えないし、しつけもできなくなる!」という声が聞こえてきそうです。

この拒絶されるというのは、人生の中で必要なものでもあります。

自分の思いだけが通ると思うように育ってもダメですし、親もいつでも言うことを聞けるものでもありません。

要はバランスで、理論では「基本的には、私の考えや思いは、わかってもらえるものなんだ。でも時と場合によっては、無理な時もある」という感覚になれることが大切だといいます。

理論で書くと、難しいですよね。

育児の中で、そんなに上手くいくこともないでしょうし、親御さんが気を遣いすぎてしまうと、子供が神経質になってしまいます(こういうことも、心理のややこしいところ!)。

しつけとして、ダメな時はダメと、伝えるべきではあります。

ただ、子どもが思っていたことは尊重することも必要で、自分の思いが通らなかった寂しさを聞いてあげたり、思いを分かってあげるだけでも、子どもは安心します。

先述した通り、拒絶された心は癒すことが出来ます。

これで子どもは、「今回は自分が思っていたことは叶わなかったけど(間違ってやってしまって怒られたけど)、私の気持ちは分かってもらえるんだ」という気持ちになり、肯定感も育っていきます。

このような、「しつけとして統制し、子どもに求めることが出来ること」と、「子どもの気持ちを理解しようとする姿勢をもてること」両方ができる親を、「毅然とした親」といい、良い育て方の一つになります。

バランスが偏ってしまい、人生の中で悩みに発展してしまったとしても、気づいた時にやり直しができます。

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